2008年07月19日

掲示板 VOL.19...その2

■勉強会参加報告

◎第12回IDEAイデア塾 (イデアパートナーズ㈱ http://www.idea-p.co.jp
6月26日 会場:福岡は祇園  鹿島本館(福岡では珍しい重要有形文化財の旅館)
講演「まちをデザインする、暮らしをデザインする」~土地からの授かり物、「復古創新」の発想を活かす~
講師 松場 登美さん  ㈱石見銀山生活文化研究所 所長 
(経産省:地域中小企業サポーター/国交省:観光カリスマ百選/内閣府:地域活性化伝道師)
なんと表現しましょうか? 実に無理がなく感覚が謙虚でいらっしゃるから?観光カリスマと呼ばれるには、一見普通過ぎる気配なのですが、けれどお話しはさすがのカリスマ、伝道師が納得の松場さんでした。
27年前にご主人の故郷:島根県大森町に居を移し、20年前に会社設立(洋服のデザイン・製造販売)。本社屋は茅葺屋根の古民家。5軒に1軒は空家で築150年前後の古民家という土地柄、買い上げて長屋に修復。
洋服の製造販売などで年商10億。都心生活では消え去った、里山風景や自然と調和した暮らしの中にある何気ないひとコマの演出(商品化)で地域活性をはかる。
お話しの中から、いくつかのなるほどフレーズをご紹介します。
○人口500名いない大森町は、全てがヒューマンスケールサイズ=人間尺度。○有料駐車場は全くなく、隣町との境に1か所作り、そこから乗合バスにて町内へ。○「復古創新」「心想事成」、田舎には数字で表せない幸せがある。○一人一人の住み人の個性を表現しなくては生きづいた町ではない。○そこにあるものを使う。○時間の流れと空間の豊かさ ○びっくりが楽しい=笑顔・ユーモアが暮らしには必須 ○人の暮しは火をつけることから始まる。○物を遺さないと職人が残らない。○女性が変われば世の中が変わる。○根のある暮らし ○100%と言えば嘘がでる ○古民家の修復は家の歴史や人にかかる経緯を断ち切らないこと。・・・とことん何気ない日常を沢山の愛情視点で捉える。どなたかのエッセイに、『恥ずかしいけど、やっぱり世の中「愛」です』の一文を思い出させた講話でした。

◎平成20年度第1回中心市街地活性化協議会 勉強会
7月1日 会場:サザンクロス
講演「歴史的商業建築の保全・活用と中心市街地の再生~メインストリートプログラム」
講師 鈴木 俊治さん  有限会社ハーツ環境デザイン 代表取締役 (まちづくりコーディネーター)
鈴木講師は、国内でのワークショップ(勉強会)を通して、住民参加型都市デザイン、都市計画、まちづくり、住宅づくりに従事している。『メインストリートプログラム』とは、アメリカ本土の約2000か所で実施されている都市再生の手法。あるものを活かす考え方で安易に破壊しない。日本の開発は、そもそも美しさや歴史を守ろうという概念が計画になく、開発促進のみが基本だった(郷土愛を無視)。○記憶と誇りの継承は多くの人が理解しやすく、それは精神の拠り所となる。○文化はそれぞれ異なる・・・別府の路地裏には、辻辻に共同温泉の存在など、おなじような光景はどこにもない。稀有なまち。○多くの人にまちのスケッチを書かせてみる。絵を描く、題材を選ぶ。多く選ばれたところは大切な場所。
鈴木講師の紹介文例!~[千と千尋の神隠し]宮崎駿監督の言葉。「子供達はハイテクに囲まれ、薄っぺらな工業製品のなかでますます根を失っている。私たちがどれほど豊かな伝統を持っているか、伝えなければならない/ボーダーレスの時代、よって立つ場所を持たない人間は、もっとも軽んじられるだろう。場所は過去であり、歴史である。歴史を持たない人間、過去を忘れた民族は、かげろうのように消えるか、ニワトリになって喰らわれるまで卵を産み続けるしかなくなるのだと思う」~
う~~ん、と唸り続けの勉強会でした。一番の印象は、再生の必要を地域住民自体が欲すること。何をしたいか?どうありたいか?を明らかにする。でしたが・・う~~ん。考えこみます・・諦めずに対話し続ける。諦めずに行先が描かれることを望む。それを誰がし続けるか?  やって見せれば、変われるのか? 


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Posted by べっぷ未来塾 at 15:09 │掲示板(発行物)