2008年04月15日

掲示板 VOL.16...その1    

 まだ少し朝晩が肌寒いですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
今年の『別府八湯温泉まつり』。4日の「扇山火祭り」は、久し振りの好天に恵まれて鮮やかに見事燃え尽き、美しい光景は祭りに彩りを添えてくれました。それぞれの地域でお手伝いに参加された方もいらっしゃったことと思います。お役目お疲れ様でございました。

■報告事項
①3月14日(金曜日)19:00~21:00 於:サロン岸
3月講座『篠藤マリアさんの講座~文化財と景観と人生の安定感~』 
 出席~今さん・服部さん・濱名さん・増田さん・仲道さん・岸川さん 
(執行部)門脇さん/糸長さん・川浪  (一般)篠藤さん・米田さん
 まずは、講座担当の門脇さんから、篠藤マリアさんの経歴(ドイツ:ボン大学を卒業後、国費留学にて慶応・ケンブリッジ大学で考古学・日本学などを学び、その後もヨーロッパ連合の考古学・生物物理学共同プロジェクトに参加など。2003年博士課程をおさめたのち、篠藤氏と結婚、別府へ)をご案内。「緊張してます!(綺麗な笑顔)」のマリアさんの思いがけない言葉から講座は始まりました。
考古学や日本学を学んだ理由は好奇心があったこと、母国の大好きな歌手のCDを披露しながら、ふるさとへの思いを。そしてテーマに沿って、文化財とは。景観とは。人生の安定感に通じるものとは。ヨーロッパ各地に伝わる好きな諺の紹介を交え、時にきつい比喩とともに、これまでの学びで培われた観察力やマリアさんのお人柄ゆえの愛情とユーモアが溢れる表現、言葉の数々で、一見、理解困難なテーマが、マリアさんの思いが、私たちそれぞれの心に伝えられた講座となりました。ここで全てをご紹介できないのが残念ですが、一部列記します。
・日本社会は数字を大事にしすぎている。データではない。情熱が大事。
・ふるさとの町は、戦前7千人の人口が戦争難民で戦後には3万人に増加した。ポーランドの人達は、ふるさ
とに戻って景色が変わっていないことに戻って良かった。と、かたやソ連の人達は、町を作り変えていたか
ら戻って悲しんだ。私のふるさとは十年たっても変わらないと思うから日本にいてもホームシックにならな
い。
 ・人がこなせない急激な変化は、2つの道しかない。変化に苦しむか、鈍感になるか。鈍感になると人が人を大事にしなくなる。そして、昔必要でなかったルール(条例)が必要になる。
 ・文化財は単に珍しいモノではない。歴史的~ある時代の材料・技術・特徴を残しているモノ。技術的~西洋
建築を日本の技術で作っているモノ。特色を持つ。 など。文化財の役割は、自分の位置を決めることに繋
がる。“知識の蔵”。将来の自然と調和する可能性がある。ゆえに意味をもっての復元が必要。
  ・・・別府の町は、長い空爆をうけているよう(!!)
 ・景観 美しさは普通の状態をもっと良い状態に導ける。美しさは見るものでなく肌(五感)で感じる事。良いものを毎日見せること、美感覚を育てる~ドイツは小さな町にも美術館・図書館・劇場の3点セットで必ずある。 記録保存で良いはずがない。
  ・・・モノを作ることに集中しすぎ、放っておくことができない日本人。 土地の権利を持ってるから何をしてもいいのではない。その歴史に対しての責任がある。
 ・人生の安定感 美しい町、真実が見える町になる(町を大事にする(愛情)。五感が動く景観)。町並みの背骨を作ると自然に進化する。安定した町並みは人心を安定させる。


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Posted by べっぷ未来塾 at 10:45 │掲示板(発行物)